小泉武夫氏の講演 「鯨と日本人」を拝聴

暮れも押し迫った26日に政府は国際捕鯨委員会を(IWC)を脱退し、日本の排他的経済水域内で30年ぶりに商業捕鯨を再開すると発表しました。

そんな折、ちょうど東京農大名誉教授の小泉武夫氏の「鯨と日本人」の講演を聴いてきたところで、チョイ驚きをもってニュースを聞いた次第です。

この講演会は農大のオープンカレッジで、実は一昨年も小泉氏の「鮓と鮨」を聴いてきたところです。発酵学の専門家が「何故クジラ?」と思っていたら、クジラ食文化を守る会会長とのことで合点がいきました。

鯨と日本人
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暮れの東京農業大学の世田谷キャンパスでの講演会です。横井講堂という超豪華なホールで、綺麗で暖房も十分に効いていましたよ。

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              △小泉武夫氏
食文化の研究家だけあって恰幅の良い立派な体格の先生でした。


江戸期の鯨漁≫ ※スライドより
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捕鯨は日本の伝統的な漁業のひとつで、日本の漁師は何百年にもわたってクジラを捕獲してきており、食用はもとより、余すところ無く活用して捨てるところが無かったとか。アメリカなどの鯨油を採るだけの捕鯨とは異なるとのことでした。

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               △鯨の位牌
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               △鯨鯢供養塔
昔の人は、人間と同様に鯨や鯨の胎児まで供養(法会・お墓・位牌・過去帳)してきたとのこと。


鯨の缶詰
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流石に食文化の先生で、様々な鯨の缶詰を披露してくれました。

戦後の食料事情の悪さから、1940年代末から60年代半ばまでの、日本の主要なタンパク源は鯨肉でした。今の高齢者の方は、牛肉も豚肉も見たこともなく、この鯨を食べて成長した世代とのこと。
ただ捕鯨オリンピックといって船団を仕立て南氷洋まで出かけ、チョイ捕獲し過ぎたきらいがありましたね・・。


胃の内容物
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ミンク鯨の胃の内容物で、カタクチイワシ、スルメイカ、サンマ、スケトウダラ等大量の魚が・・。
調査捕鯨で鯨の生息数も増えているとかで、漁業資源に影響を及ぼしかねないとのこと。


商業捕鯨再開案を否決
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暮れには、IWCが商業捕鯨再開案を否決したとのこ。
『国家間の意見の相違や日本国内でも賛否両論があり、難いしい問題を含んでいる。 「捕らせない」「捕る」といった具体的論争よりも「海洋生態系バランス」といった抽象的観点から考える時にきたと思う』 とのことでした。


そんなことで、日本の食文化のオピニオンリーダー的な小泉氏の講演を聴いてきた次第です。
さすがに食文化の専門家。話し方も上手で分かり易く、一昨年の「鮓と鮨」や今回の「日本人と鯨」も、我々の食文化に直結する話題なので、とても面白く聴くことができました。




鯨ステーキを食らう≫【参考
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ミーハーカメラマンも鯨世代の人間で、お安い鯨肉で育ちました。
そんなことで懐かしさもあり、品川の事務所に勤めていた頃は、品川駅港南口の居酒屋「鳥徳」でよく鯨肉をいただいていました。

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港南口の一角に、細い路地が入り組んだ昭和の気分を残す居酒屋街があります。その路地奥に鳥徳はあります。

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               △鯨ベーコン

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               △鯨ステーキ
チョイ硬めの肉ですが、懐かしい思い出が想起され、美味しくいただきました。 

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               △鯨のポスター
鯨肉はどこから仕入れていたのですかね・・。調査捕鯨の肉ですかね・・。

※小泉氏はJR神田駅近傍のくじらのお宿 「一乃谷」がオススメとのことでした。

東京湾でクジラ≫【参考
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昨年の夏は東京湾でクジラの目撃情報が相次いだそうですね。


鯨肉には酔鯨か?≫【蛇足
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そんなことで銀座の高知県のアンテナショップ 「まるごと高知」を訪ねた際に、「酔鯨」を捕獲してきました。

この記事へのコメント

konkon
2019年01月18日 14:06
静河さん、クジラ乙です。
近場の定置網に引っかって、結構捕獲されているみたいです。
サバ缶ブームの後は、クジラ缶ブームになればいいですね。
静河
2019年01月18日 16:54
やっぱし、生肉の鯨が精がつくとのこと。
小泉氏オススメはペッパーステーキだそうですよ。
暫くクジラを口にしていないので、神田のお店にでも行ってみますか・・。
seian
2019年01月19日 16:43
港南口の「鳥徳」は何度か行きました一寸雰囲気が変わったようですが懐かしく思い出しました、他の水産資源を守るためには多いに鯨食し鯨飲するしかありません、船団を組んで南氷洋に出陣再開の時が来ました。
静河
2019年01月19日 21:17
すぐさま南氷洋は難しいと思いますが、排他的経済水域内での捕鯨で様子をみた方がよろしいかと思われます。
寄合いで、たまにはクジラを食してみたいですね!!

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